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ウサギの病気いろいろ

1.食欲不振

 ウサギはストレスに弱い動物ですので、我々が気にもしないような事ですぐ病気になります。その代表的な症状に食欲不振があります。

 ウサギは栄養価の低い植物を食べていますから、常に食べ続けないと栄養失調ですぐに弱ってしまいます。数日間絶食しただけで、お腹の調子を崩し下痢になったり、腸内細菌の悪玉菌が増えて胃腸内にガスがたまりお腹が張ってきたり、悪玉菌の毒素で内臓を痛めたり、栄養不良の反動で肝臓が悪くなります。

<<< 原因 >>>

ストレス:近所の工事の音・におい、猫の鳴き声、飼育ゲージの場所移動、えさの種類の変化、気温の急変、飼い主の変化、など主に環境の変化に敏感に反応します。

過長歯:ウサギの歯は伸び続けるため、うまく歯が削れていないと食べたくても食べれなくなります。

下痢:寄生虫やストレス、傷んだ食事が原因で下痢になり、そのため食欲不振になります。食欲不振はさらに下痢を悪化させ、食欲不振と下痢の悪循環となります。

その他の病気の2次症状:かゆみや痛みや不快感から食欲不振となりさらに病気を悪化させます。

<<< 症状 >>>

 嫌いな物から徐々に食べなくなることもあれば、急に食べ物だけでなく水も一切受け付けなくなることもあります。ウサギは症状を隠そうと演技をしますから、実際に飼い主が異常に気づいた頃には、かなり病状が悪化していることが多くあります。

 ウサギは生きていく上で腸内細菌が大変重要な役割をしています。食事が送られてこないと、胃腸の動きが悪くなり、腸内細菌のバランスが崩れます。ウサギは吐くことが出来ない動物なので、腸内細菌が作り出したガスや毒素が胃腸内に貯まっていきます。ガスによる胃腸の膨満感からウサギはさらに食欲をなくします。また、毒素によって内臓がダメージを受け、下痢などによって徐々に衰弱していきます。

 栄養が足りなくなると、体内に貯めてあった糖分や脂肪を使って栄養を作るため、肝臓が過剰に働き出します。余分な脂肪が肝臓に蓄積していき、数日で脂肪肝などの肝障害になってしまいます。

 口を動かさないので、歯が伸び続け、その為さらに食事が出来なくなります。

 このようにウサギにとって食欲不振は緊急で治療しなければ、治りづらくなり、命にも関わる獣医にとって怖い病状といえます。

<<< 治療方法 >>>

 食欲不振になったら、様子を見ずに早めに動物病院へ連れてきて下さい。

 最優先事項はとにかく食事を取らせ、胃腸を動かすことにあります。原因を究明することも重要ですが、絶食状態が続くほど治療が困難になっていきます。胃腸の動きを出す薬や食欲を出す薬を使ったり、強制給餌をしてむりやり食べさせます。そのような治療と同時に原因を見つけ出し、そちらの治療もしていきます。

 御自宅でも好きな物を与えたり、ペレットをミキサーで砕いて水でふやかして、スポイトで与えたり、人間用の野菜や果物の離乳食を強制給餌します。

 病院では、検査にかかるストレスと比較しながら、必要があれば原因を見つけるために血液検査やレントゲン撮影をします。ウサギにとっては入院自体がかなりのストレスとなるため、病状が許す限りは自宅治療を行います。ただし、自宅治療では手に負えない状態であれば、入院による点滴などの治療を行います。

2.下痢

 本来ウサギの便はパチンコ玉のように丸くコロコロしています。また、夜から明け方には食糞するための柔らかい盲腸便をします。朝に柔らかい便をしていても、その後コロコロの便をしていれば、下痢ではなく盲腸便かもしれません。しかし、コロコロ便がでなくなり、昼間でも軟らかい便や便同士が固まったような便ばかりしている場合は、下痢かもしれません。ウサギのおしりには毛が密に生えているので、下痢便が毛について、床には落ちていないことがあります。また、下痢をしてもすぐには食欲や元気がなくなったりしませんから、気づいたときにはすでに、かなり病状が悪くなっていることがよくあります。お腹の中ではダメージが蓄積されていき、下痢が長く続くと、だんだん衰弱してゆき、徐々に食欲もなくなってきます。下痢が疑われるときは、早めに便を持って、動物病院へ行きましょう。

<<< 原因 >>>

(1) ストレス、食欲不振
 ウサギはストレスに大変弱く、人が気づかない様なことでも神経をすり減らしていることがあります。その結果、下痢となります。また、食欲不振により腸内細菌のバランスが崩れることで下痢になります。

(2) 寄生虫感染
 消化管内寄生虫に感染することで、胃腸が傷つき下痢を起こします。コクシジウム・蟯虫・ジアルジアなどが感染します。また、下痢の原因ではありませんが、便が肛門の周りに着いたままになり、ウジがわいて筋肉が食い破られたウサギが数例います。

(3) 細菌感染・ウイルス感染
 若年や老齢のウサギに感染すると下痢になります。

(4) その他
 胃や盲腸に毛球が停滞すると胃腸運動が悪くなり下痢になります。また、ウサギは、使用してはいけない抗生物質が多種類あり、これを使用すると下痢になったり、ひどい場合は死に至ります。

<<< 治療 >>>

 工事の音や相性の悪い同居のウサギ、たばこの煙などストレスになっている原因を探り、遠ざけます。また、過長歯などあるようならそちらの治療も同時に行います。

 糞便検査を行い、感染が下痢の原因なら駆虫薬や抗生物質を使用したり、整腸剤を併用します。

 毛球が内服薬で除去できないならば、手術による除去も必要です。

3.皮膚病

 ウサギの皮膚は大変薄く弱いです。普段は毛が密に生えているため、外部からの皮膚への影響は少ないですが、一度皮膚に問題が起こるとなかなか治りません。軽傷の内に治療を開始することが重要です。

<<< 原因 >>>

 感染症:ダニやノミ、シラミなどの寄生虫による感染。外から見つかる寄生虫と皮膚の中まで潜り込むものがありますので皮膚検査が必要です。便や尿がついてかぶれたり、涙やけを起こした部分は細菌感染を起こしています。人の水虫と同じように皮膚にカビが生えると治療は長期に及びます。

 自咬:ストレスによる精神的要求や感染症などのかゆみによって皮膚を咬むことで損傷します。その傷にさらに細菌感染を起こし悪化していきます。主に口の届く範囲(後足から腰・腹にかけてや前の手指)を舐めたり咬んだりします。原因を取り除いても、傷そのものが治るまで自校を繰り返すので、治療には根気が必要です。

 褥瘡:不適切な床敷きや不衛生な環境により、主に足の裏の毛が抜けて皮膚が損傷します。ウサギには犬のような肉球がないため、脱毛するとクッションがなくなり歩くたびに皮膚に強い刺激を与えることになります。

 アレルギー:あまり多くありませんが、食器やゲージに反応して、口の周りに炎症が起こったり、接触部分が痒くなります。

<<< 治療 >>>

 感染症:駆虫薬や抗生剤を使います。範囲が狭く、口が届かない部位なら塗り薬、範囲が広ければ、飲み薬です。ただし、脱毛していないと塗り薬は塗れないため、たいていは飲み薬や注射薬になります。

 自咬:ストレスの原因やかゆみ・痛みを取り除くため、環境の改善と投薬治療を行います。湿布や包帯は嫌がってさらなるストレスとなるため、痛み止めやかゆみ止めを使う場合がほとんどです。

 褥瘡:軽傷の内に環境を改善し、皮膚への刺激をなくします。ワラを敷き詰めたり、クッションを敷いたりして、足の裏への負担を軽くします。発毛してくるまでは、こまめな対応が必要です。2次感染があるなら、抗生剤も使用します。重傷の場合は包帯や靴下を履かせるなどして、患部を保護します。ウサギは体に物がつくのを嫌がるため、すぐに剥がそうとします。また、包帯もすぐ汚れるため、頻繁に取り替えないといけません。

 アレルギー:原因を取り除き、塗り薬や飲み薬で改善させます。

4.皮下蓄膿

 細菌が皮下識まで侵入し、膿がたまっていきます。ウサギが作り出す膿はクリームチーズのように固く、腫瘍のようなしこりになります。過長歯による口腔内の傷や皮膚の傷から悪化します。表面上の傷は治っても皮膚の下側で細菌が増殖し膿がたまります。パスツレラ菌など抗生剤が効きづらい細菌が増殖するため、完治が難しく、治療は長期に及びます。定期的な膿の吸い出しや手術による摘出、抗生剤の併用によって維持します。

きりがおか動物病院
院長 関口 諭